ハーレーの世界で、「バガースタイル」という言葉が世に出始めてからそろそろ10年近くでしょうか。

Baggerとは、その名の通りバッグを装着したスタイルの事で、大抵はABS樹脂などのハードタイプのサドルバッグを後輪両側に装着したバイクを指します。そのサドルバッグは単に荷物入れとしての機能だけでなく、あたかも車体の一部であるかのようにデザインされているため、バッグの分だけ後輪周りをワイドに覆った独特のスタイルになっています。
つまり、Baggerとは車体との一体感の高いサドルバッグを装着したバイクの事になります。ハーレーのツーリングファミリーを筆頭とした、サドルバッグを装着したアメリカンスタイルのツアラーモデルのことです。

一方、Bagger Styleとは直訳すると「Bagger式の」という意味になりますが、決してBaggerを模倣したバイクのことではありません。Baggerを更にハードカスタムした車両のことを日本ではそう呼ばれていますが、もちろんアメリカ本国ではそれで通じるはずもなく、現地ではCustom Baggerと呼ばれているようです(そのまんまじゃねーか)。
近年ではホンダのF6B、VICTORYのVISIONなど、ハーレーとは違ったスタイルのバガーもラインナップされていますが、先日ついにBMWからもバガーモデルが発表されました。


K1600Bというこのバイク、ベースモデルのK1600の直6DOHC(160PS/7750rpm 175Nm/5250rpm)のハイパフォーマンスエンジンをそのままにエクステリアをBaggerスタイルにアレンジされています。
リヤ周りのハードサドルバッグに左右出しデュアルマフラー、リヤフレームを設計変更したことで70mmダウンしたタンデムシートなどで、あのスポーティなBMWが水平基調のアメリカンツアラーに様変わり。特にテールランプのシャープなデザインはメーカー純正らしからぬ雰囲気が漂いますが、それもそのはず。このK1600Bのデザインには、ハーレー界で有名なカスタムビルダーであるRSD(Rolands Sand Design)が関わっているとの事です。


他にも電子制御サスペンション、電動ウインドスクリーン、エマージェンシーコールシステムなど、BMWらしいプレミアムな世界観が漂うこのバガーモデル。そのウルトラスムーズな直6エンジンはハーレーと対極のフィーリングである事は想像するに難くないですが、まずはBMW Motorrad(正規ディーラー)に立ち寄ってみたいと思います。

もちろんアドレスでな!!