今日はスターシリーズの最高峰・ロードスター(XV1600)の2003年式カタログを紹介しちゃうぜ。日本国内仕様は1999年〜2000年の2年間しか存在しなかったこのロードスターですが、以降2001年〜2012年までプレストコーポレーション(ヤマハ海外モデルの輸入販売会社)にて北米仕様が逆輸入され、国内で販売されていました。今回ご紹介するのはその逆輸入モデルになります。
  表紙。といってもプレスト発行の本品はカタログというよりペラ1枚のパンフレットで、表裏の2ページの構成になります。ロードスターは空冷V型2気筒OHVエンジン、ベルトドライブ等、車体デザインに留まらずメカニズム面でもトラディショナルなアメリカンクルーザーです。しかし、日本のスポーツバイクメーカーのYAMAHAがここまでクラシッククルーザーを作り込んできたのは当時相当エポックメイキングだったらしく、タミヤからも1/12スケールでプラモデルが登場したほどです。
  裏面。ロードスターにはベースモデルの他、後でエンジンフィンがブラック+切削加工された「ミッドナイトスター」と、ウインドシールドやレザーサドルバッグ、タンデムバックレストを着けた「シルバラード」が追加されています。プレストではベースモデルの取り扱いはなく、上記2モデルを逆輸入販売していました。カラーリングはブラックのみですが、逆輸入ですので仕様が絞られるのはある意味仕方ない事かもしれません。
それにしても、王者ハーレーに初めて日本勢が真っ向からぶつけてきたマジモンのクラシッククルーザーはこのロードスターと言っても過言ではないでしょう。まさか東洋の小さな島国のスポーツバイクメーカーがここまでやるとは…ハーレーもちょっとションベンちびったかもしれません。

それまでの日本製アメリカンには無いエンジンの造形の美しさ、ジャパンクオリティの繊細な品質感、1600ccのロングストロークの圧倒的な鼓動感、そして僅か2000rpm台でアスファルトを蹴飛ばす最大トルク。

Akitoは19歳の頃、BikersBluesの仲間からFCRキャブ仕様のロードスターを運転させてもらう機会がありました。400ccの感覚でスロットルをえいっと捻った途端、突然リヤを深く沈ませながら猛然と突進し始めて度肝を抜かれた事は今でもはっきり覚えています。当時既にハーレーを凌いでいた排気量はその後1700cc、1900ccと更に拡大され、様々な派生モデルとともに「Star MotorCycles」シリーズとして欧米を中心に今もファンを増やし続けているそうです。
というわけで、今回はスターシリーズの頂点であるロードスターに登場してもらいました。他にVブーストを語る上で欠かせない水冷V4エンジン搭載のロイヤルスター(XV1300Z)も紹介したいところですが、あいにくカタログを持っていないため各自ググってください。ごめんね(笑)