ジョルノ  エンジン修理⑤

そんなこんなで、クランクシャフト両サイドのベアリングの打ち替えが終わったジョルノちゃん。

あとは元通り組み立てて終了だぜ!と軽く考えていましたが、30年モノのバイクだけあって他にもリフレッシュした方がいいところが続々と明らかになってきました…。こうなりゃフルオーバーホールでいくぜ!

こちらはクランクシャフトがクランクケースから出ている箇所。ケース内側と外側の境目には気密性を保つオイルシールがはまってますが、中央の穴はぐるぐる回るクランクシャフトと接するため摩耗が避けられない部品です。交換するために貫通ドライバーとハンマーでカンカン打つと、簡単に外れました。

新しいオイルシールにシリコンスプレーを吹き掛け、ハンマーで打ち込みます。ベアリングと違って柔らかい素材のため、簡単に嵌ってくれて大助かり。

次に、エンジンハンガーピボット部のブッシュ

左右2箇所)を交換します。スクーターはパワートレイン一体型スイングアームがサスペンションを介して上下に可動しますが、これをエンジンハンガー(車体フレーム)とピボットシャフトで固定するための穴になります。路面からの衝撃やエンジン振動を吸収するため、強化ゴムと金属を組み合わせたブッシュが使われていますが、長年の酷使でゴムがボロボロになり、後輪のジオメトリーが狂いまくりの酷い状態でした。

本来であればエンジンケースをガスバーナーで炙り、ブッシュ組込穴を熱膨張させてスコッと外すらしいのですが、あいにくガスバーナーを持っていなかったので糸鋸で2分割して外しました。

続いて新しいブッシュを打ち込みますが…やはりバーナーで穴を膨張させてないためか、プラスチックハンマーじゃいくら叩き込んでもまったく入っていかない!仕方ないので金属ハンマーでカーンカーンと力技で打ち込みましたが、斜めに入れば最悪ケース側にひびが入るのであまりお勧めできませんなw

お次は、リヤサス取付部のブッシュも交換します。エンジンハンガー部のより劣化度合いが少なかったですが、こちらの交換用ブッシュも注文しちゃったのでやっちゃいましょう。

とはいえ、こちらは糸鋸が入らないほど中心穴径が小さいため、ボルトやソケットレンチを組み合わせた自作プーラーで静かに引き抜くことに。

続いて、新しいブッシュ(下側に見えてるやつ)を自作インストーラーで圧入します。ブッシュ外周部に潤滑剤(CRC 5-56等)を塗り、写真のように組み合わせたボルトとナットを締め付けることで、穴軸に対して真っ直ぐ上方向に圧入されるという思惑です。まぁ、最後は結局ハンマーでカンカン叩き込んだんだけどねw

とまぁ、今回はもう少しだらだら書きたかったのですが、文字制限の都合で地味〜なオイルシール&ブッシュ打ち替え編となりましたw

お次はいよいよエンジン組み立て編!

(↑まだまだ引っ張るつもり)