オッサン、ついに逮捕!!

担当刑事から電話越しに伝えられた事実は、つまらない事で1日棒に振ってしまった僕のHPを全回復させるにはあまりにも充分すぎた。というか脳内麻薬ドッパドパで超気持ち良くてもう刑事の声なんて聞こえない。これはまさに

フハハハ!ざまあ!!

いい歳して子供みたいに逆ギレする野郎はそもそも論外だけど、その上殴って逃亡を図る奴を許せるほど僕は甘くない。

とっ捕まえた時にやり返そうかと一瞬考えたけど、あの時の我慢がようやく実を結んだというわけだ。せいぜい鉄格子の中で悔やむがいい。あーメシが美味いぜモグモグ。

それにしても逮捕されたらどうなるんだろう。
傷害犯がその後どうなったかはあまり知らないけど…例えば痴漢で逮捕された犯人の場合、被害者と示談できなければ勾留されて最低1〜2週間近くはシャバに出られず、最終的に起訴→刑事&民事裁判よろしくってな流れだったはず。

この場合、会社員なら長期欠勤&罪状的にほぼクビになって人生終了モードとなる事があまりにも有名だけど、ネットで調べてみると傷害犯の場合も基本的にはほぼ同じらしい。
ただし相手は後先考えないで行動しちゃう圧倒的ヴァカだから、そういう奴を戦力として雇っていた会社だと傷害ぐらい屁でもないのかもしれない。まぁとりあえず「非日常をゆったり満喫!臭いメシを味わい尽くす7日間の留置所滞在プラン」をもれなくプレゼントだ。

というか、こうやって僕がプッチンプリンを食べてる今も奴は留置所の小さい窓から見える満月に母ちゃんの顔を重ねて後悔してるに違いない。

そして4日ぐらい経ったある日。
仕事中にスマホに着信があったので見てみると、どうやら地元の市街局番の番号のようだ。何かピンとくるものがあったので掛け直してみると、やはり警察署。さっきの電話は副担当刑事だったらしい。

オッサンはすんなり逮捕できたのに今さらどんな用事だろう。あとはぶっ壊されたメガネや病院代を請求するだけだし、それまではテキトーに鳩のエサでも与えといてくれればいい。まぁ一応現状を訊いてみようか。

「相手の男の勾留期間はいつまでですか?」

「いや…実は逮捕翌日に釈放されていまして」

…は?

ちょっと待て、奴が翌日に釈放って…

(つづく)