ヤマハ Star Venture②

さて、続いてコックピットを見てみよう。


フレームにマウントされたフロントカウルは、まるでフューエルタンクに密着するように取り付けられています。そのフューエルタンクも上面をプレスラインで引き締め、ただの伝統的なアメリカンスタイルの模倣ではなく独自の方向性を匂わせるもの。インナーカウルをはじめとした全体的な色合いはヨーロピアンツアラーのようにマットブラックをベースに、ヘッドランプのような4眼状のクロームリングがメーターとスピーカーをドレスアップしています。


思わず目をひく、スピードメーター、タコメーターの間のマルチインフォテイメントシステム。画面は7インチ液晶のタッチパネルで、グローブを着けたままでも操作が可能。サイズ的には大画面スマホとカーナビの間ほどで、USBやAUXはもちろん、Bluetoothも付いててスマホと簡単にリンクできます。さらにオプションのトランスコンチネンタルパッケージ($2,000)を選択すると、GPSナビゲーション、SiriusXMサテライトラジオ、CBインターコム、アラーム付セキュリティシステム、リヤスピーカーとデュアルゾーンオーディオコントロールモード、そして前回の記事で触れたLEDフォグランプが追加されます。もちろん、ここで展示されているスターベンチャーはそのトランスコンチネンタルパッケージ装備車。


オーディオで定評のあるヤマハ(音響部門)が手掛けたスピーカー。ヤマハグループ内のシナジーをうまく活用した好例といえるでしょう。スピーカーは2Wayコアキシャルタイプで、サイズは不明ですが16cmか17cmといったところ。それにしても、音響や楽器でも世界的に有名なYAMAHAブランドなのだから、中央に音叉エンブレムをつけても良かった気がします。


左スイッチボックス。
まず目を引くのが、左側の方向キーと中央のEnterキー。先述のマルチインフォテイメントシステムはタッチパネル式ですが、左手をハンドルから離さずに親指でこれを操作することも可能。その左下の家のマークのスイッチはホームリンクといって、これを操作するだけで自宅ガレージのシャッターを開閉できる夢のようなスイッチです。

あとはロービーム/ハイビーム・パッシングを切り替えるディマースイッチ、オーディオのボリュームコントロール、ターンシグナルスイッチ(オートキャンセル式)、ホーンスイッチが並びます。


左スイッチボックスの上部。

右側のフォグランプスイッチはいいとして、左側のバイクマークのやつが気になったアナタ。これは”SURE PARK”という、極低速での車両移動をモーターで補助するシステムです。これだけ大きなスターベンチャーは重量も相当なもので、車庫や駐車場で人力で押したり引いたりするのは至難の技ですが、SURE PARKは車体をモーター駆動により1km/hの極低速で前進/後退させることができます。もし前下がりの場所に駐車してしまっても渾身の力で押し上げる必要はなく、鼻歌混じりにフンフフンとバックして出られるので安心というわけです。


右スイッチボックス。
特に重要なセルスイッチ、キルスイッチは赤く色付けされてひと目でわかるようになっています。左上には走行モード切り替えスイッチがあり、ツーリングモードとスポーツモードを切り替えることができます。中央のメーターマークと+(RES)、-(SET)はクルーズコントロール。大陸横断するフルドレスツアラーには必須ですね。


イグニッションスイッチ。
最近の四輪車のように、キーフォブを持った人だけが操作できる仕組みなので、いちいちポケットからゴソゴソと探し出す必要はありません。そしてハンドルロックの他、OFFやONの他に四輪車のようなACC(アクセサリ)が着いているのはこのクラスではお馴染みといえるもの。それにしてもこのプラスチッキーなスイッチ、昔のガスコンロのつまみのようで正直安っぽすぎると思います。想像してみて欲しい、週末に早起きして青空の下にピッカピカの大排気量アメリカンツアラーを出し、さぁ行くぞと胸の昂りとともに回すスイッチが果たしてこんなおもちゃみたいので良いのだろうか。イグニッションスイッチはいわば魔物を呼び覚ますキーストーン。一連の”儀式”にふさわしい相応の質感に仕上げて欲しいところです。


ちょっと持病(中二病)が出てしまいましたが、今度はダッシュパネルを見てみましょう。フューエルタンクの上に鎮座する、マットブラックのダッシュパネルの中央には開閉式のフューエルリッドが。右のスイッチで開閉するとフューエルキャップが登場すると思われます(キーフォブがないため開かず)。左側にはウインドシールドの上下作動スイッチ。


そして中央手前にはインターコムのヘッドセット接続用端子(DIN7極)。ハーレーのツーリングモデルと同じ規格です。この端子左右にあるダッシュパネル取付ボルトが残念ながらちょっとカッコ悪い。うまく隠したら良かったかも。


視線を再びインナーカウルに戻すと、スピーカーの下には小物入れが。といってもグローブさえ入らないぐらい小さいです。


右側にも小物入れがありますが、こちらは内部からマルチインフォテイメントシステム接続用のAUXケーブルとUSBジャックがピョコッと出ています。現実的にはスマホ充電用スペースになりそう。


左側のロワーカウル内には、何やらここにも小物入れと12Vのアクセサリーソケットが。


ペコッと開けると、ようやくグローブが入りそうなスペースが登場。アクセサリーソケットも防水キャップを開けると、ヒートジャケットなどを即ぶっ挿して使えそうでいい感じです。


右側のロワーカウル内にも蓋がついていますが、こちらはコインかマイナスドライバーでこじらなければ開かない構造です。しかーし、特に「開けないでね☆」という注意書きがないので開けてみましょう。


な、なんだこりゃ!
既に中に色々入ってて、小物なんてどこにも入る気配がありません。一体何が入ってるのか見てみると、リヤブレーキのマスターシリンダーとXMサテライトラジオのユニットでした。特に後者はオプションとはいえ、アッパーカウル内に収まらなかったのでしょう…

というわけで、スターベンチャーのコックピット周りの紹介でした。
次はいよいよパワートレイン編、お楽しみに!
(本当は今回紹介したかったけど収まらんかった…)

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