電気系統トラブル④

そんなこんなで、熱でパンクしたレギュレーターを新調してしまおうという事になりました。

ただし、前回のレギュレーター新調から1万km程度での交換となるため、流石に「ぶっ壊れるのがちょっと早いんでないの?」という気持ちになります。考えられる原因としては灯火類の全LED化による電力余り、そしてレギュレーターのシート下(放熱性最悪)のレイアウトによるものと考えました。

全LED化については真冬に電熱ウェア(消費電力大)を使いたいからノーマル戻しの選択肢はありませんが、レギュレーターの放熱性については何とかしてみたい。特に、FI化した2008年式以降のセロー250 (DG17J、DG31J)のレギュレーターのレイアウトは左側サイドカバー下部の走行風が当たる場所に変更されてるし、昔7万km走ったドラッグスターのレギュレーターもよく風が当たる場所にレイアウトされてたっけ。

というわけで…

電線とクワ型端子、4極カプラーセット(エーモン製1124)で延長ハーネスを自作し、ホームセンターの汎用L字ステーで新しいレギュレーターをこの位置にレイアウト!ここは走行風が当たりまくるため、触れないほど発熱していたレギュレーターもキンキンに冷えてくれる気がします。

セロー250のフロントフェンダーは空冷エンジンの冷却を考慮して後部が前輪スレスレの位置にあるため、この位置のレギュレーターにも風が当たりまくると予想。とはいえ、一体どれだけ放熱性改善されるのか気になるので、実際にレギュレーター移設の前後でそれぞれ表面温度を測って比較検証してみましょう。

用意したのは堀場製作所製の温度計(非接触式)。外気温15℃の下道を30分間走り、1分以内にレギュレーターの放熱フィン中央の表面温度をそれぞれ測ります。

まずは移設前(シート下レイアウト)のレギュレーター表面温度は…70.6℃!どっひゃー、こりゃ熱でパンクするわけだぜ。しかもエアクリーナーの吸気口がすぐ近くにあるため、吸気温度上昇による酸素密度低下でパワーダウンしていた可能性もあります。

次に、同じ条件で測定した移設後(フレーム前側レイアウト)の温度は…なんと21.6℃!差し引きすると実に50℃近くも下がったことになり、想像を大幅に上回る冷却効果を得られました。

特にエンジンぶん回して爆走してるシチュエーションだと、シート下の密閉空間と走行風が当たりまくりの外側は雲泥の差がありそうで、レギュレーターの延命と吸気温度低下に大きな効果が期待できます。

もちろん、この日以来レギュレーターのトラブルは再発せずに安心して走れるようになりましたとさ。もう少し暖かくなったらアドベンチャースクリーン着けて海沿いの海鮮定食屋に塩さば定食食べに行きたいなぁ。