驚いた。
あの船は確かまだ就航前のはずだ。
しかし目の前で接岸しようとしているそれは、まさに二代目「さんふらわあ ふらの」に他ならない。サビひとつないピカピカのホワイトボディに、伝統の太陽のマークが映えている。
おそらくこれは試験航行というやつだろう。鉄道や飛行機の世界でもあるけど、営業運航に投入する前に様々なテストをしているのだ。乗務員や地上支援要員のトレーニングだけでなく、運用的に高い負荷をかけてみたりしても問題がないかデータをとっている。まさに、これから十数年活躍してゆくフラッグシップの貴重な光景といえる。
そうこうしているうちに車両甲板のランプが開いた。そのメカメカしいダイナミックな動きに、機械好きの野郎4人はすっかり釘付け。そのままこっそり乗り込んで苫小牧まで連れてって欲しいと全員思っていたに違いない。
とりあえず、各自それぞれさんふらわあをバックに愛車の写真をパシャパシャ撮り始めた。その間、商船三井フェリーの広報室の方や月刊モーターサイクリストの編集部の方から声を掛けて頂き、いろいろと興味深いお話を聞かせて頂いた。
(MC編集部の小川様、お写真を送っていただき有難うございます!)
そして再び試験航行へ出発したさんふらわあを見送り、僕らはすぐ近くにあるかねふくの明太パークへ!
かねふくは福岡に本社のある辛子明太子の会社で、大洗工場に併設されている「めんたいパーク」では製造風景の見学ギャラリーや工場直売所があるのだ。
ここで作られた明太子を使ったおにぎりが売っていたけど、これがプリップリでめっちゃうまい。まぁ数時間前まで太平洋をスイスイ泳いでいた明太子だし、コンビニのとは次元が違うわけだ。
明太子おにぎりにちょっと浮気してしまったけど、そろそろ遅い昼メシを食べに「おさかな天国」へ。ここの食堂はプリップリの海鮮定食だけでなく、市場から直送された新鮮な魚介類をコンロで焼いて食べられるところだ。Akitoは久々の生しらす丼を筆頭に、かにみそ、あじ、鮭ハラミなどをジュージュー焼いて次々に頬張る。
海鮮で腹いっぱいになるなんて幸せだわぁ…
謎の幸福感に満たされた僕らは、GSで給油して各自帰路についた。
常磐自動車道に飛び込んだセローは、ドライブスプロケ2丁上げが功を奏して高速巡航も楽々だ。点火系も強化してトルクも必要十分だし、あとはツーリングシートとウインドスクリーンさえあれば間違いなく長距離もいけそう。
おっと、せっかくのオフ車だからトレールテクニックも磨かなきゃ…