Revtech 6-Speed Overdrive Gear Sets(CUSTOME CHROME製)

バイク、それもアメリカンツアラーに乗ってる方にとって、高速道路で低回転でドッコンドッコン流せることは理想でしょう。
しかし、実際にはTC88で5速(トップギア)で走ると、たった120km/hでも回転数は3000rpmを超えてしまいます。
ドッコンドッコンどころか、終始ヴヴヴーーー!という電動こけしのようなあやしい音が続くのはあまり好きではありませんでした。


一般的に『高速道路は最も燃費が伸びる』と言われているだけあって、本来はエンジンに負担が少ないステージのはず。
なのに、常に最大トルクを発生させる回転数でムダにエンジンをぶん回し続けるのはもったいない!


高すぎるエンジン回転数に我慢ができず、誰もがエアー6速を思わず踏んでしまう経験はあると思います。
そして必ずこう思ったはず「あ~あと1速あったらなぁ」


そこで6速ミッションですよ奥さん!


場所は東海地方某所のTR秘密工場
FLTR.JPのkazuさん、お世話になりますm(_ _)m



まずはジャッキアップし、車体を水平に保持します。



ミッションオイルとプライマリオイルを抜きます。



サドルバッグを外し、マフラー、エキゾーストパイプ、ライダーフロアボード、パッセンジャーフロアボードを取り外します。
(本来シートを外す必要はありません)



アウタープライマリをがっぽり外します。
(シフトアームを取っ払った方が外しやすいです)



ごついプライマリのケース中身です。
プライマリチェーンテンショナーは純正オプションのオートテンショナーにしてあります。



クラッチスプリングを外します。
アメ車のくせに、これを留めているボルトはなぜかインチではなくM6という謎。



セルのピニオンギヤとプレッシャープレート、クラッチ板、クラッチプッシュロッドを外します。
車載工具程度があればここまで開けらるので、クラッチ板交換は思ったよりも簡単にできるようです。
(ただし精度上車載工具はやめといた方が無難)



しかし、ここから一気に難易度が上がります。
インナープライマリより先は、スペシャルツールを持たない素人を容易に寄せ付けない世界。
その扉を開けるために、エアーインパクトレンチを振るう!「ドガガガガガ!!!」
コンペンセーティングスプロケット(エンジン側プライマリスプロケット)を留めている巨大ナットを緩めます!





次に、アウタークラッチ(ミッション側プライマリスプロケット)を留めている巨大ナットを外します。
これはかなり奥まった位置になるため、北川商会の専用ディープソケットを使わないと届きません。

プライマリチェーンテンショナーを外し、チェーンの張力をだらりと緩めておきます。



前後スプロケとプライマリチェーンをごっそり外します。
インナープライマリがむき出しになりました。超スッキリ♪



インナープライマリをクランクケースとミッションケースにそれぞれ留めているボルトを緩め、インナープライマリーをがっぽり外します。
すると・・おやおや、ドライブスプロケットが出てきましたねー(←何がおやおやだ)



北川商会の専用ディープソケットを使い、ドライブスプロケットを外します。



これがエンジンの動力をミッションに伝える『メインシャフト』。
実は中空構造になっていて、中心にはクラッチプッシュロッドが通ります。
更に外側には、ミッション内で変速された動力をドライブスプロケを動かす『5速メインギア』があります。
(さっきまでドライブスプロケットがはまっていた大きなギヤ)



シフターアームセンタリングスクリュと、プラプラ遊んでいたシフターロッド&レバーも取り外します。
これで左サイドは準備完了!さぁコーヒーブレイクタイムだ。



次に右サイドへ移動しましょう。
オイルフィラースポート(エンジンオイル注入口)をミッションケースに留めているボルトを緩め・・・



セルモーターと一緒に外しちゃいます。



ニュートラルスイッチハーネスを外し、トランスミッショントップカバーを外します。
なんか見たことのない不思議な形のメカ(シフターフォーク、シフタードラム)が出てきましたがこれも遠慮ナシに取っ払います。



クラッチリリースカバーを取り外します。
次に、ミッションのメインシャフトとカウンターシャフトのエンドナットを外しておきます。
(エアーツールを使っている手はkazuさん)



トラップドアをミッションケースに留めているボルトを外し、左側からメインシャフトをハンマーで叩くと、ミッションの中身がベアリングハウジングごと右側にがっぽり外れます。



ベアリングハウジングのベアリングから、メインシャフト側とカウンターシャフト側のそれぞれのギヤセットを外します。



外したノーマル5速ミッション(奥側)と、今回組み付けるRecTech製6速ミッション(手前側)。
※画像ではRevTech6速を仮組みしてありますが、次項でまたバラバラにしなければならないので意味なし・・・
ちなみに余談ですが、日本仕様専用のノーマル5速ミッションは本国仕様とギヤ比が異なります。



必要最低限のギヤだけをメインシャフト&カウンターシャフトに組み込み、じっくり丁寧にベアリングハウジングに圧入します。



あとは積み木のようにギヤをシャフトに組み付けていきます。



あとは外した時と反対の手順で装着していきます。
※ガスケット類は新品にしておきましょう



シフターフォークもRevTech6速専用品に変えます。
(写真サービスしてくれたkazuさん。ありがとうございます)



シフトフォークとシフターアームを組み付けたところ(よーわからん)
シフトフォークは、フォークが一定のパターンで左右にスライドすることで、メインシャフト&カウンターシャフトのギヤを自在に組み合わせ、その結果1速~6速の状態を作り出すことができる役割を持っているのです。

シフターアームは、シフタードラム(後述)をがっちり掴み、ぐるぐる回転させてシフトチェンジさせるためのアームです
(まだシフタードラムを組み込んでいないのでアームがだらりと下がっています)



次にシフターカムAssy(RevTech6速専用品)を取り付けます。
この部品は、シフトロッドの前後運動をシフターフォーク(前述)の左右運動方向へ変える特殊な部品です。
往復運動のセンター位置は、センタリングスクリュ(RevTech6速専用)で微調整します。

あとは取り外した時と逆の手順で組んでいきます



ハーレーの電気式スピードメーターは、スピードパルスををミッションから読み取っています。
しかし、ミッション交換によってギア比が変わることで、表示するスピードが実際と大幅に狂ってしまいます。
それを補正するために、スピードメーター・リキャリブレーションキットをスピードセンサーと車体ハーネスの間にかませます
(写真は50%~284%の広範囲で調整できるDakota Digital製キット。 DragSpecialities P/N:2210-0056)



そして遂に完成!
6速オーバードライブ化の効果は絶大です!


ムダにエンジンを回さなくなるから、高速巡航時も低回転で流せて最高に気持ちいい!
また、低回転で回すのでエンジンのベアリング等の可動部品の寿命が伸び、トラブル発生率も下がるような気がします。
更に、ハイカムを入れて燃調濃くしているにもかかわらず、高速100km/h巡航での燃費は24km/Lを超えるようになりました。
エンジンにも財布にも精神にも優しい6速ミッションは、長距離を走るツアラーには最高の組み合わせでしょう。


今回のミッション交換作業は、できるだけ自分でやるつもりが結局はkazuさんにかなり助けていただいてしまいました。
kazuさん、お忙しいのに手を差し伸べてくださり、本当にありがとうございました。
ここでは書ききれない苦労が色々とありましたが、装着後7000kmでノートラブルで快走中です!


☆おまけコーナー☆


後付け6速ミッションをブチ込んだ方へのおすすめパーツ



TWIN-CAM 96純正6速用 シフトパターンデカール (P/N : 14272-06)


せっかくだからここもこだわっちゃいましょう♪


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