グランツーリスモ5をやりたくて2年前導入したものの、オンラインプレイ期間終了によりDVDプレーヤーとして余生を送っている我がPlayStation3。
さすがに30代となるとゲームをする時間がほとんど無く、10代の頃に初代グランツーリスモで壁抜け(バグ技)にハマっていた頃が遠く懐かしい…
そんなこんなであまり使ってなかったPS3ですが、先日買ってきた某DVDを見ようと起動してみたものの、コントローラーが反応しない。
このコントローラーはリチウムイオンバッテリー搭載のワイヤレス方式なのですが、充電ケーブルをひっこ抜いた途端パワーダウン。えー、もうバッテリーがオシャカなのか…
というわけで充電ケーブル繋ぎっぱなしで操作してみるものの、今度は右側の丸い4つのボタンが全く反応しない。おいおい、全然酷使してないのにもう壊れてやがる。
これはどうしたことかとググッてみたら、どうやらPS3のワイヤレスコントローラーのボタンは内部の接点が非常に壊れやすく、毎日使っていると数ヶ月で反応しなくなる事も珍しくないとか。
さらに修理は受け付けていないため、この消耗品が壊れる度に¥5,000オーバーする新品のコントローラーを買い続けるしかないという。
なんだそりゃ、課金ゲームかよ。
こうなりゃ自分でオーバーホールするしかない。
僕はかつてソニーというブランドが大好きだった。父親の趣味だったのか、物心がついた頃から沢山のソニー製品に囲まれて育った。オートリバースに驚いた幼稚園児の頃、ウォークマンの薄さに感銘を受けた小学生の頃、5MDチェンジャーのコンポに憧れた中学生の頃、そして必死のバイトで憧れの製品たちを手に入れた高校生の頃。性能もデザインも他社よりワンランク上の独創的なソニー製品は常に憧れでありリスペクトの対象だった。
しかし…残念なことにどれもすぐに壊れた。特に乱暴な使い方をしているわけではないのに、だいたいどれも品質保証期間である2年を過ぎた頃にちょうど壊れてしまう。かつて憧れていたものをバイト代をはたいて買ったので愛着があり、修理の見積もりを出しても提示されるのは製品価格の半分を超える金額。諦めて新しいモデルを購入してもまた2年後には壊れて買い替え。
昭和のアナログ時代のソニー製品は今でも実家で現役で稼働している一方、バブル崩壊後のデジタル時代のソニー製品は軒並み壊れてゴミぐずになってしまった。ちょうど保証期間を過ぎたあたりに壊れてしまう現象は一部で皮肉を込めてソニータイマーと言われ、新製品への買い替えを促すために保証期間切れと同時に故障が発動する高度な制御がされているのではないかという噂まである。とあるソニーの関係者の話によれば「ソニータイマー」は存在しないものの、最近はスピード開発とコストダウンのために充分な製品テストをせずに発売しているため、製品に耐久性がなく故障が多くなっているのが実情だという。
肝心の機能も割高な他のソニー製品以外とは組み合わせられないというゴリ押しと排他性が頭角を現し、何十年経っても古さを感じさせなかったデザインや素材感も随分貧相になった。未だに衰えていないのは元一流ブランドとしての価格とプライドだけ。
かつてファンだっただけに、離れた者としては残念な限りだ。ソニーにしか作れないものがあるはずなのに、今やAppleにお株を奪われた「金融会社」。Like no otherとか吠えてる暇があったら中国製みたいにすぐ壊れるチャチなモノづくりをやめて、製品テストをしっかりやってジャパンプレミアムならではの堅牢性と信頼性を確保して欲しい。一度落ちた評判はなかなか取り戻せないけど、実直にやればいつか実るはずだし、離れていった元ソニーファンたちもそれを見ているはずだ。