去年の秋からセローちゃんをトチ狂ったように弄り倒し始めています。
ワテクシAkitoはバイクをはじめとして複数の趣味を持っています。しかし…当たり前ですが複数の趣味を同時に楽しむことはできません。ひとつしかない自分の身をどの趣味に振り分けるのかはその時次第ですが、時に1つの趣味に取り憑かれたように集中してしまう「マイブームな時期」が定期的に訪れるのです。
そんな波に乗って毎週末のように進めてきたセローのカスタムですが、その中でも変化が大きかったのがエンジンの進角チューン。実際に中高回転域の伸びが劇的に変わったのですが、敢えて言うなら絶対的な馬力がいくつになったとかよりも作業前からの相対的な変化代の大きさに感激したのです。
そりゃそうだ…絶対的な速さを求めるなら最初からカワサキH2Rに乗った方がいいに決まってる。しかし、たとえアンダーパワーな原付さえも何故エンジン弄りがそこまでに面白いのか?それは相対的な変化代が全身で体感できるからです。1日中、朝から晩まで両手をオイルで真っ黒にしながら黙々と工具を振るい、時に無理な姿勢を強いられながらもパーツを載せ換える…
「パパ~どうしてあの人はまたバイクをバラバラにしてるの?」
「そうだね~壊れちゃったのかな。バイク屋さんに持っていけばいいのにね~」
以前マンションの駐輪場でクランクケースを開けていたところ、上階からこんな会話が聞こえてきました(笑)。いわば一般の方々にとってはそれほど理解不能なバイク弄り。でもね…今やってる事はバイク屋では普通やってもらえない事なのさ。それに、組み上げたバイクに飛び乗って劇的な変化を全身で体感した瞬間、それまでの苦労や疲れがスロットルひと捻りで一気にミラーの彼方に消し飛んでしまうんだぜ。苦労してまで絶景を独り占めしに行きたい登山家みたいなものかな。俺は山に登らんけど。
歳を重ねるにつれ、感動できる機会はどうしても減っていってしまうもの。しかし、自分でバイクを弄り始めると小さな喜びから脳天を突き抜ける感動までフルセットで付属してきます。いい歳したおっさん達が目を少年のようにキラキラさせながらモンキーやゴリラを弄るのも大いにわかるし、その感動を分けて欲しいから他の人のバイク弄りを手伝うのも好き(笑)
というわけで前置きが長くなりましたが、先日セローの進角チューンで確実な変化を体感できたので今回はさらにその先を目指します。具体的にはハイカム、ハイコンプ、そしてWPC処理。
セローの優等生的なエンジンの性格からは変わっていくことでしょうが、乗り物と食べ物と人生は刺激的なほうが面白いはずだから。