Screamin’ Eagle 113ci

お互いヤマハ・ドラッグスタークラシックに乗っていた学生時代からの長〜い付き合いになる、ツアラー仲間・岡っち。

現在彼が乗っているハーレー・ウルトラCVO(2014年モデルのFLHTKSE)には、CVO専用の110ci(1801cc)ツインカムエンジンをチューンした113ci(1854cc)が搭載されているのですが、今回これを更に117ci(1920cc)に自力でボアアップするとの事!

大抵この手のエンジンを弄る作業はショップに任せるのが普通なのですが、彼は自分のガレージでやっちゃうとの事なので、この度お手伝い&勉強させてもらう事になりました。

まずはサービスマニュアルを熟読する岡っち。ショップではなく自分で弄る以上、いかなる結果も当然自己責任なので、プロ用のサービスマニュアルはベストを尽くすためのマストアイテムというわけです。

早速タンクとエキゾーストを外したところ。左右に見えているシリンダーヘッドは、2014年式ツインカムエンジンから採用されている”Twin-Cooled”と呼ばれる水冷タイプで、これを外すにはまず中央に見えるクーラントパイプを外しておく必要があります。

シリンダーヘッドとシリンダーを外し、ピストンが出てきました。腰下からヘッドにかけてカムチェーンが無いOHVエンジンのため、慣れれば案外バラしやすそう。

ピストンをコンロッドから外し、カムシャフト交換のためにカムカバーも外します。元々着いているCVOのビッグバルブヘッドはバルブスプリングが強化タイプのため、バルブサージングの心配なくハイリフトカムが入れられるのが羨ましい!

今までのハイカムとカムサポートプレート、オイルポンプを外します。

そしてS&Sの強化オイルポンプ”TC3″をセット。フィード(送り)側は強化トロコイド、スカベンジ(戻し)側はなんと強化トロコイドを2個備えた最強のオイルポンプです。この後に着けるS&Sのビレットカムサポートプレートもオイル流路が拡張された大容量タイプで、それぞれを組み合わせることでS&Sの設計意図通りの大容量オイルフローを発揮します。

新しいハイカムを着けたらカムカバーを閉じて、ピストンにピストンピンリテーナーリングを嵌め込みます。

ピストン、シリンダー、ヘッドを着け、このあとマフラーや外装を元通りにして完成。自分のではないのですが、せっかくの貴重な機会だったので間近で勉強させてもらいました。ちなみにこのCVOのTC110ciエンジンのクランクケースはボーリングせずに117ciまで、そして僕のTryfinity2のTC103ciエンジンも同じ方法で110ciまでボアアップが可能です。

というわけで、僕もそのうち110ciにして、最新エンジンであるM8(ミルウォーキーエイト)の107ciを超えてやるという野望が…!

(一体いつになることやら)