数あるマニアックな趣味の中でも、最近にわかに注目を集めつつある廃墟、廃線、廃道の世界。
デジタル一眼レフの普及や軍艦島の世界遺産登録なども影響もあるのか、少しづつ一般人の間にも認知されてきているようです。
僕もツーリング中に朽ち果てた鉄橋や封鎖されたトンネルを見るたびに興味が湧き、道路脇にバイクを止めてはよく探索しています。
昨日はバイク仲間の岡っち、ひろ君との3人で廃スポットへ行ってきました。行く先は廃墟でも廃線でもない、使われなくなった川の跡。

その名も「廃河川」!
  
たどり着いたのは東京都町田市と神奈川県相模原市の県境を流れる「境川」。よく鯉やアヒルがバトルを繰り広げている平和な川です。
  
まさにどこにでもありそうな川ですが、大雨が降ると橋桁のすぐ下まで一気に水かさが増します。

この橋を渡って少し進むと…
  
またまた橋がコンニチワ。

さっきの赤い橋と同じ名前がついてるけど、こっちの方が古くて狭い。どういう事だ?
  
下を覗くと…干上がった川らしきものが。

でも途中から唐突に埋め立てられて終わってるし、埋められた先には何故かさっきの境川がある。川の分岐の跡か?
  
気になったのでiPhoneの地図で現在地をウォッチ。…あれ?このあたりの県境だけ複雑にうねってるぞ。境川沿いではなく、この小さい川の跡に沿っているようだ。まさか…
  
そう、この川の跡は先代の境川。今の大きな境川よりも狭く浅い上に複雑にうねっていたため、大雨のたびに度々溢れて大変なことになっていたようです。
  
さっそく反対側の埋められていない方向へ探索開始。幅や深さは境川よりふた周りほど小さいものの立派な護岸もついています。かつての在りし日の暴れ川の想像を膨らませながら未開拓ゾーンの先へと足を進ませる…これぞ廃探索の醍醐味よ(邪笑)
  
旧境川の川底を200mぐらい進んだところで、旧境川は再び埋め立てによって終わりを告げた。こんな廃河川も興味ない一般人にとってはただのくぼ地なんだろうけど、この先にある新興住宅地はかつての川の上に造られたもの…いや多くは語るまい。
  
さぁ、あの柵を乗り越えればアウトローな世界から帰還だ!

さすがに周りの目を気にする年頃なので、立入禁止の柵の中に居るのは何かと後ろめたい。「たまたま入っちゃったボールが取れて良かったよー(説明口調)」と周囲に謎アピールしながら柵を乗り越えて現世に戻った。
それにしても、使わなくなった川が住宅街の中でまるごと放置されているこのシュールな光景。予定調和な日々に飽きた人にはどこか惹きつけられるものがあるのかもしれません(写真の説明が後半はだんだん熱くなってる)。


最後に。廃探索は危険な箇所もあります。
普段の生活エリアと違い、命の保証はない世界です。したがってお勧めはしませんが止めません。自己責任でね!