ジョルノ  エアクリーナー交換

まもなく製造から30年経つ旧車・ジョルノちゃん。一連の外装リフレッシュもひと段落ついたので、いよいよその元気な2ストロークエンジンをパワーアップさせちゃいましょう。

こちらは車体左側のボディカバーに半分隠れているエアクリーナーボックス。さっそくプラスドライバーで蓋を外します。ボディカバーにドライバーを通す作業穴が空いているので、写真のようにボディカバーを着けたまま蓋を外せるという素晴らしい作業性に感動!

取り外したエアクリボックスの蓋。

左側が車体前側で、右下の部分に吸気口があります。流石に純正品だけに、土砂降りの雨の中走っても水分を吸い込まない構造になっているようです。

吸気口を下から覗いてみると2つの四角い穴が見えました。しかーし、よく見ると右側の穴は内部に通じていますが左側の穴は奥で行き止まりになっているようです。つまり、実際は1つしか穴を使わないのにわざわざ2つ設けているという謎の構造。奥の行き止まりをブチ抜いて2つとも使えるようにしたら吸気量は倍になりそうですが、入念な消音対策が施された純正エアボックスに穴を開けるととんでもない爆音になったりするので、いい歳したアラフォーのワテクシとしては避けたいところです。

吸気穴を2つ使いたい…でも爆音は嫌なんじゃ…というわけで色々調べたところ、ちょっと面白いものを見つけました。

右側が今まで使っていたAF24ジョルノ用、そして左側が今回手に入れたAF18ディオ用の蓋です。両者とも基本設計が同じエンジンを搭載していますが、AF24ジョルノ (1992年)は5.6PS、そしてAF18ディオ(1988年)は6.4PSと異なるセッティングになっています。そして両者のエアクリの蓋は一見まったく同じに見えますが…

裏側を見ると、車体後方側の吸気ダクトの形が大きく異なるのがわかります。AF24ジョルノ用(右側)と比べるとAF18ディオ用(左側)は明らかに大きい!これは一体どういう事だ?

双方のエアクリカバーとも、吸気ダクトを外すとこのような形になっています。カバー外部下側にあった2つの四角い吸気口は一旦垂直方向に立ち上がり、上にある2つの四角い窓から蓋の内部へ至る構造です。

そして、まずこちらはAF24ジョルノ用の吸気ダクト装着状態。AF24ジョルノは2つの窓のうち左側の1つだけにダクトが繋がり、再び下方へと導いているようです。右側のもう1つの窓については、ダクトで隠れてますが別部品でしっかり塞がれていて完全に行き止まり状態に。これは女性向けのおしゃれスクーターなので街乗り重視のセッティングなのでしょうか。

そしてこちらはAF18ディオ用。

外部の2つの吸気口と上にある2つの四角い窓の構造はまったく同じですが、下方へ伸びる内部のダクトは2つの窓両方と繋がるビッグサイズとなっています。つまり、1つの吸気口しか使わないAF24ジョルノと違い、2つの吸気口を使うのがこのAF18ディオというわけです。若い兄ちゃん向けのかっ飛びスクーターなのでピークパワー重視のセッティングなのでしょうか。

そして、エアクリボックス自体はほぼ同じ形状なので、AF18ディオ用の蓋がポン着けできるという嬉しい構造なのです。パッと見はドノーマルなのに吸気量は2倍だし、純正だけに騒音対策や雨対策もバッチリときたら当然着けるしかないっしょ!もし5.6PSが6.4PSになれば約15%馬力アップ…これは期待できそうだ!

ということでエアフィルターを新品に入れ替え、はやる気持ちを抑えつつSHOEIのヘルメットを被ってテスト走行へ出撃!

低中回転はやたらと元気で、確かに体感できるほど良くなっている!…けど、

「あれ…最高速遅くね?」

(続く)